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G検定とは
G検定とは JDLA(日本ディープラーニング協会) が主催する検定で、2017年から開始された検定試験です。ここ最近知名度、人気ともに右肩上がりの検定試験です。
私は 2019 #2 の回で取得済みになります、一応一発合格でしたのでその際に使用したテキストや勉強方法をまとめたいと思います。これから受験される方の参考になれば幸いです。
試験内容はディープラーニングを事業に活かすための知識を有しているかを評価される検定になります。JDLAから発表されているシラバスは以下のようになっており、ディープラーニングの知識だけでなく、機械学習全般の知識を問われる試験になっています。
2021年4月15日にシラバスが改訂されました
- 人工知能(AI)とは(人工知能の定義)
- 人工知能をめぐる動向
- 探索・推論、知識表現、機械学習、深層学習
- 人工知能分野の問題
- トイプロブレム、フレーム問題、弱いAI、強いAI、身体性、シンボルグラウンディング問題、特徴量設計、チューリングテスト、シンギュラリティ
- 機械学習の具体的手法
- 代表的な手法(教師あり学習、教師なし学習、強化学習)、データの扱い、評価指標
- ディープラーニングの概要
- ニューラルネットワークとディープラーニング、既存のニューラルネットワークにおける問題、ディープラーニングのアプローチ、CPU と GPU、ディープラーニングのデータ量、活性化関数、学習率の最適化、更なるテクニック
- CNN、深層生成モデル、画像認識分野での応用、音声処理と自然言語処理分野、RNN、深層強化学習,ロボティクス ,マルチモーダル、モデルの解釈性とその対応
- ディープラーニングの社会実装に向けて
- AIプロジェクトの計画、データ収集、加工・分析・学習、実装・運用・評価、法律(個人情報保護法・著作権法・不正競争防止法・特許法)、契約、倫理、現行の議論(プライバシー、バイアス、透明性、アカウンタビリティ、ELSI、XAI、ディープフェイク、ダイバーシティ)
赤字が今回の改定部分になります、また以下のリンク先に詳細な PDF がありますので、必ずチェックしておいた方がよいです。PDF 内に詳細なキーワードが載っていて、このキーワードをしっかり押さえておけば合格可能だと思いますが、公式テキスト(白本)に出てこない単語ばっかりですね 笑
AI の分野は日進月歩というのは理解できますが、できたらそれに合わせて教科書も更新して欲しいものです。差分をPDFで配布するとか。
試験概要
以下試験概要です、試験日程については毎年変わりますのでJDLAのページで都度チェックしてください。
受験資格 | 制限なし |
試験時間 | 120分 |
試験形式 | 知識問題(多肢選択式)、オンライン実施(自宅受験) |
出題問題 | シラバスより出題 |
試験時期 | 年2〜3回ほど実施(JDLA Webページ、Facebook 参照) |
申込方法 | JDLA Webページ 参照 |
受験費用 | 一般:12,000円(税抜) 学生:5,000円(税抜) |
難易度・合格率
難易度・合格率は、ここ最近 70% 前後で推移しているようです、一見高い合格率のように見えますが、自宅受験で手元に参考書を置きながらだったり、検索しながら受験している方が多いと思いますので、その辺を考慮した場合そこまで高い合格率とは言えない気がします。
開催回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
2017 | 1,448 | 823 | 56.84% |
2018 #1 | 1,988 | 1,136 | 57.14% |
2018 #2 | 2,680 | 1,740 | 64.93% |
2019 #1 | 3,436 | 2,500 | 72.76% |
2019 #2 | 5,143 | 3,672 | 71.40% |
2019 #3 | 6,580 | 4,652 | 70.70% |
2020 #1 | 6,515 | 4,198 | 66.66% |
2020 #2 | 12,552 | 8,656 | 68.96% |
2020 #3 | 7250 | 4318 | 59.56% |
2021 #1 | 6549 | 3866 | 63.77% |
毎年着実に受験者数が増えており、人気の高さが伺えますよね。
2020 #2 では受験者数が過去最高となったようで、コロナ禍での在宅勤務が増え移動時間短縮で自習時間が確保できたこと、また試験自体が自宅受験で3蜜を避けられるというのが大きかったのだと思います。ただ、それを差し引いても受験者数の増加が著しい試験ですよね。
- 【参考】【2020年 第2回 G検定】過去最高となる12,552人が受験し、AI活用の今後を担う 8,656人の合格者が誕生。
- 【参考】【2020年 第3回 G検定結果】7,250名が受験し、累計合格者数は3万人を突破。
- 【参考】【2021年 第1回 G検定結果】6,062名が受験し、3,866名が合格。
教材
深層学習教科書 ディープラーニング G検定(ジェネラリスト) 公式テキスト
まずはこれですよね、JDLAでも紹介されている公式テキストです、機械学習やディープラーニングについて何も知らないという方はまずはこの教科書を読む事をおすすめします。
ただ、色々なとこで言われていますが、この教科書だけでの合格は難しいです。
本の内容が試験に出ないわけではなく、むしろ逆でほとんど出題されるのですが足りないのです。。。
本書の内容を全て暗記したとしても、試験で出題される220問のうち3〜4割(もしくはそれより下)しかカバーできていない感じです。個人的な思いとしてはもうちょい試験に即した内容に改訂してもらえたらと思います。
徹底攻略 ディープラーニングG検定 ジェネラリスト 問題集
こちらも定番ですよね、いわゆる「黒本」です。試験に即した内容で公式教科書よりは役立ちました。
AI白書
ざっと目を通した感じです。当初書店へ購入しに行き、あまりの重さに持ち運ぶ事を断念し Kindle版を購入しました。今の日本のAI、機械学習の現状とか将来への展望とかがまとめられており、試験関係なく読んだら面白いんだろうなぁという内容でした。
実物を見ないで購入してしまうと絶対に後悔します(笑)
電子書籍での購入をおすすめします。
Study-AI G検定(ディープラーニングと機械学習の検定)模擬テスト
Study-AI 社が提供してれている無料の模擬テストです、私はこの模擬テストが一番役立ちました。難易度も割と高めになってますので、間違えた箇所を見直し、知らない単語・用語を調べ直してから再度チャレンジという流れで3回くらいは実施しました。
DIVE INTO EXAM
DIVE INTO EXAM社が提供している模擬試験で、登録さえすれば無料で模擬試験が受けられます。
つい最近公開された模擬試験で、私が受験した時にはありませんでした。登録し模擬試験を受けてみましたが、難易度、出題傾向ともに本番同等だと思いました。繰り返して受験して合格点をとれるまでになれば本番も問題ありません。